緑信号を渡る - どこのドイツだ!

在独歴約3年!思想の飴細工師が書き下ろす!

私の外国語が聞き返される3つの理由

今回は、外国語学習者であれば必ず直面する問題を取り上げる。すばり、私の英語あるいはドイツ語が聞き返される理由である。

 
外国語を話していて、落ち込む事をすべて挙げれば、一冊の本でも書けそうだが、その中でも話した事を「聞き返される」というのは、辛い。
 
勇気を出して外国語を話してみた。間違いを言わないように事前に頭で文章を組み立てた。それにもかかわらず、自分の話していることを何度も聞き返された時、「ああ、私の英語はまだまだ下手くそだからだ。」と落胆することもあろう。
 
とは言っても、読み手の中には、納得のいかない妙な経験をした人もいるだろう。
 
例えば、あなたは、このような事を思った事があるかもしれない。この人は、私より文法がぐちゃぐちゃで、下手くそな英語を使うのにどうして、聞き返されることが、私より少ないのだろうか、と。
 
しかし、万事問題あれば、原因あり。当たり前だが、聞き返されるには何かしらの理由がある。
 
今回は、そのような謎を少しでも解明したい。
 
今から取り上げる3つの理由は、すべて私の経験に基づくものである。しかし、英語、ドイツ語問わず、外国語を話す時、一般に当てはまると思われる。むろん、真偽については、一切責任を負わないので、異論があれば、コメントをもらえれば幸いである。
 

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 (2012年3月某日 マレーシアにて 筆者撮影)
 

 

 

1.発音が正しくない

これは誰もが知っている問題であろう。しかし、問題を認識していても、問題に取り組んでいる人は少ない。英語であれば、thとsなど日本語には存在しない音、rとlなど日本語には区別の無い音がある。
 
一般的には、外国語を学習する上で、積極的にこれらの違いを認識して、正しく発音を習得しなければならない。
 
はっきりと言っておくと、我々から見れば、これらの発音の違いが全く無いように思えても、ネイティブであれば間違いなく100%違いを聞き取れるからだ。
 
しかし、それでも発音の重要性を理解して矯正するまでの動機を持てない人もいるだろう。
 
そこで、私の外国語学習の原則を一つ紹介する。これを通じて、いかに我々の認識が甘いのかを更に浮き彫りにすることができる。私はこれを「母語置換法」と名付けた。何てことはない。
 
母語置換法とは、外国語で何らかの問題がある場合、それをあなたの母語に置き換えてみる。そして、その状況をあなたは想像している。母語の目線から、問題の深刻さと解決策を探る方法である。
 
例えば、今回の場合、一見我々に取って違いがないように見える発音だ。これを日本語で考えてみる。ある日本語学習者(外国人)が、濁音、半濁音をうまく使えない場合を想定する。表記上は、似ているので、違いを認識しにくいと仮定する。
 
今日は、馬鹿参りに行きました。
馬鹿参り(ばか)⇒墓参り(はか)
 
それはタメですね。
タメ→駄目(タメ)
 
これらの間違いを聞いて日本語を母語としている人はどう思うだろうか。はっきりと違いを認識できると思う。
「は」、「ば」、「ぱ」どれも一緒でしょ!と日本語を学んでいる外国人に言われたら、そうねとあなたは答えるだろうか。
 
英語に話を戻したときに、th, sやr, lを使い分けられず、「難しい。私には同じ発音に聞こえる」からという理由で矯正を放置したらどうなるか。
 
日本語に明るい外国人ならともかく、日本人の発音事情を知らない現地の一般人にとったら、聞き辛いにも程がある。
 
私の経験だが、日本語の発音が正しくない留学生と数時間話をしたことがあるが、ホトホトに疲れてしまった。私が、聞き返さなかったとしても、彼らの発音、アクセントに集中して聞く必要があるからだ。もちろん、彼らの人間性や性格は全く否定していない。
 
故に、聞き返される可能性を少しでも減らしたいのであれば、黙って発音矯正に励むのが懸命である。
 

2.メロディー抑揚が正しくない
発音の重要性はしばしば説かれるが、抑揚、アクセントの位置の重要性は、あまり聞いた事がない。日本語を話すときに独自のリズムがあるように、英語やドイツ語にも当然、その言語特有のリズムがある。
 
かなり乱暴に言って、ヨーロッパ言語と英語のリズムは、日本語=英語のリズムより近いだろう。故に、日本人の場合、単語のアクセントだけでなく、文章全体のリズムも練習する必要がある。ここでは、方法論には踏み込まない。
 
 
3.声が小さい
私の場合、聞き返される多くの理由はこれだ。発音、メロディーうんぬんの前に、そもそも私の声が話し手に届いていない。
 
これを気づくのに時間がかかった。しかもこれは悪循環を招きやすい。
 
声が小さい→聞き返される→自分の外国語に対して自信がなくなる→より小さい声になる→更に聞き返されやすくなる→更に自信がなくなる・・・(無限ループ)
 
ベストは声を大きくかつ単語単語がハッキリと分かるように言う事だ。
 
自信が無いと声が小さくなり、口元でゴニョゴニョと話がちだ。そうなるとよっぽどでないと、相手も聞き取るのが、更に困難になる
 
冒頭で挙げたボコボコの英語を話す人が私より通じてしまう理由はここにある。声が届いていない事は、意思疎通の土俵にも立っていないのだ。
 
 
 
以上で3原則の紹介を終えるが、私は少なくともドイツ語で話をする時に、この3原則を意識して実践している。もちろん、いつもできる訳では無い。
 
先週、買い物のついでにあるドーナツ屋に寄った。持ち帰りで、ドーナツを一つ買いたかったので、店員さんに直接、注文をした。
その時、ドイツ人の店員さんから、「あなたのドイツ語は、聞き取りやすく綺麗ですよ」と言われた。これ程、嬉しいことは無かった。
 
これは、日頃からの訓練と意識が身を結んだ瞬間だった。
 
しかし、このドーナツ屋もう少し想像するのである。もしこれら3点の事を注意せずに、ドイツ語を使っていたら、ドーナッてたであろうか(笑)